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15年の歴史を持つYouTubeチャンネルが警告も説明もないまま突如削除されてしまう事態が発生


音楽ソフトウェア開発企業のSinevibesの創業者であるアルテミー・パブロフ氏は、自社製品を宣伝するために15年にわたってYouTubeチャンネルを運営してきました。ところが2025年2月3日、この歴史あるYouTubeチャンネルが一度の警告すら与えられないまま、突然削除されてしまったとのことです。

“Zero warnings”: Longtime YouTuber rails against unexplained channel removal - Ars Technica
https://arstechnica.com/tech-policy/2025/02/youtube-briefly-banned-15-year-old-channel-with-no-strikes-and-wont-say-why/


パブロフ氏は現地時間の2月3日、「私たちのYouTubeチャンネルが『スパムと欺瞞(ぎまん)的なポリシー』によって削除されました。これは、ソーシャルプラットフォームにおける私たちのブランド史上、最も訳のわからない瞬間です。私たちはオリジナル製品のデモのみを投稿しており、それ以外のものを投稿したことはありません」とBlueskyに投稿しました。


パブロフ氏によると、SinevibesのYouTubeチャンネルは長年にわたり問題なく運営されており、実際にこれまで警告を受けたことはなかったとのこと。YouTubeは削除通知メールで、チャンネルが「スパム、欺瞞行為、詐欺に関するポリシー」に違反していたと記していたものの、どの動画が違反していたのかは伝えてこなかったそうです。


SinevibesのYouTubeチャンネルは1カ月あたり5~10本の動画と最大40~50件のコメントを投稿していますが、それらは自社製品の宣伝動画であり、誤解を招いたり詐欺的だったりするコンテンツは含まれていないとパブロフ氏は主張。また、サムネイルはYouTubeが自動で生成するものであり、これまでに著作権侵害の申し立てを受けたことも、警告や否定的な報告があったこともないそうです。

パブロフ氏はテクノロジー系メディア・Ars Technicaの取材に対し、YouTubeが警告なしでチャンネル削除を決めたことについて、「独立した公正なソフトウェアブランドにとって、本当にひどい日です」「私たちはリモートで怪しいことに関わったことはありませんし、誰からも不正にお金を受け取ったことはありません。そして、私たちのブランドを支持する数千人もの顧客がいます」と述べました。

Ars Technicaはパブロフ氏の投稿を見た後、YouTubeに連絡を取ってチャンネルが削除された理由を探ろうとしました。すると、約3時間後にいきなりチャンネルが復旧したとのこと。YouTubeの広報担当者は、SinevibesのYouTubeチャンネルが通常の異議申し立てプロセスによって復活したと認めましたが、一般的には異議申し立てを審査するのに数日~数週間かかるため、今回のチャンネル復旧は異例の速さです。

パブロフ氏はBlueskyへの投稿で、チャンネルが復旧したことを報告しています。


記事作成時点では、SinevibesのYouTubeチャンネルは問題なく視聴することができます。

Sinevibes - YouTube
https://www.youtube.com/@Sinevibes/videos


YouTubeはパブロフ氏にチャンネル復活を通知するメールの中で、「私たちは時に、正しいことをしようと試みてミスを犯すことがあります。私たちのミスでご迷惑をおかけして申し訳ありません」と述べ、YouTubeを安全な空間にする過程でミスが起きることを認めています。Ars TechnicaはYouTubeの広報担当者に対し、SinevibesのYouTubeチャンネルのどのコンテンツが削除の引き金になったのか、本当にチャンネル削除前に警告がなかったのかを尋ねましたが、すでに問題は解決済みだとして広報担当者は回答を控えました。

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in ネットサービス, Posted by log1h_ik

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